アスペな夫とカサンドラなわたし

夫はアスペルガーだと気づくと同時期、乳がんを宣告されました。このブログは、アスペルガーの人を夫とする人たちに向けて発信したいと思い、始めたブログです。ありのままの体験記であり、情報収集の場にと思います。 結婚して34年。アスペルガー症候群の夫とカサンドラの妻に焦点をあてた特集の番組を見て、あ、これだ!!と遅すぎる発見。結婚してからの、いえ、する前からの不思議が一瞬にして解き明かされました。だからといって何の解決にもなりません。夫は何ごとも無かったように変わらぬ夫であり続けるわけですから。まさに暗中模索です

結婚34年目、夫はアスペルガーと気づいた日

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伊豆大島にて

 

結婚して34年目の春、

それは、乳がんの疑いで再検査などを受け始めた頃でした。

ソファに座り、なにげにテレビ画面に目をやると、

新婚当時、私自身が受けた、わけのわからない夫の行動と全く同じと思える

事が、再現VTRの中に見えました。

 

迷いはなかったです。

これだ!! うちの夫はこれだ!!

アスペルガーだったのだ・・!!

 

それがいともすんなりと、今までの不可思議な様々な出来事全てが腑に落ちるように、

自分の中で納得できました。

 

再現VTR

 ある夜、奥さんが激しい喘息の発作に襲われます。

 夫に、苦しいから救急車を頼んでと苦しい息で懇願します。

 それを聞いた夫は、一瞬奥さんを眺めるのですが、何事もないかのように

 「飲み会の約束があるから出かけるよ」

 と言います。

 奥さんは苦しい息で、もう一度頼みます。

 でも夫は、慌てるでもなく、約束の時間に間に合わないから、と

 電話をしてやらなければとか気遣う様子なく玄関を出ていくのです。

 

 

私の実体験

 結婚して間もない頃でした。

 朝起きると、異常に背中(脊椎かな)が痛くて(たぶん激しい神経痛だったのかも)

 自力で起き上がれなかったのです。

 夫は出張の日でした。

 朝、おきたときから夫に痛いとは言っていたのですが、そのまま彼は出かける準備をし、

 出かける寸前に、今起き上らせてもらっておかなければ、

 自分はどうなるかわからない、 という不安に駆られながら、

 夫に背中が痛くて起き上がれないから、起き上らせて、と手を伸ばして頼みました。

 その手をつかみ、起き上らせてくれると信じて。

 ・・・はっきりと覚えています、頼んだ時の彼の表情を。

 寝てる私を上から、一通り、たしかにざっと眺めました。

 無表情で。

 そして、眺め終わって即、

 「出張だから」

 という一言だけ残して、何もせず、玄関を出ていくのです。

 何事がおこったのか・・・あまりの夫の無関心、情の無さに非情なる悲しさを覚えました。

 その後の自分の記憶ははっきりとないですが、

 仰向けのまま、泣くしかなかったとおもいます。

 そして、たぶん時間とともに動けるのを待って、行動したのだろうと思いますが、

 そこの記憶はありません。

 ただ、1週間の出張中、彼はその夜も、

 一度足りとて電話をかけてくることはありませんでした。

 

それが、私が結婚して

あまりにも理不尽な思いをした最大級の初めての事柄だったかもしれません。

あまりの理不尽な事は、色々あったので、どれが一番最初かははっきりませんが・・

 

普通なら、

妻の大事に、夫はなんとかしてやろうと、時間が無いながら

あれこれ慌てながらも、何か手段を講じようとする と思うのです。

少なくとも、私ならやります。

 

◆再現VTRを見て、医師の判断

 「この時、夫は、奥さんをみて

 まだ、今は死なないな、と判断したのです。」

 という話でした。

 なるほど、だから私の夫も、あの表情で一応、私を眺めたのだ。

 まだ息はしてるし、今は死なない、

 そう判断したということだ。

 

 それがアスペルガーということか・・・

 この再現VTRを見て、即座に夫もアスペルガーだったのだと

 結婚34年目にしてようやく気付くのです。

 

その後、

ネットなどで、関連記事や、体験談を読みあさり、

なんで、なんで、、この人は・・・??

  (・・? (`Д´??) ムキー!"o(▼皿▼メ;)o"プルプル

と何十年もずっと不思議だったことが、当てはまり、

彼のわけのわからない不思議は能の機能障害からくるものだったのだ

ということが、わかったのです。

 

でも、

それがわかったからといって、

不思議はなくなりましたが、なんら解決にはなりません。

同じ彼がそこにいるだけで、

これからも変わることは期待できないらしいということがわかっただけなのかもしれません。

 

また、

息子が二人いますが、

アスペルガーは遺伝の要素が強いとも言われています。

なかなか、息子たちにもお父さんは実はこうだったのよ、と言えないでいますし、

世間にもおおっぴらに相談もできません。

 

実家の高齢の母に、実は、こうだったのよ、

と言ってみましたが、

やはり、それでもピンとこないようで、

そんな人はいくらでもいるから、

と、実母からは、お決まりの文句しか出てきません。

 

そうそう

おかあさん、だから私はカサンドラになるのよ。。。

 

また

もう一つ、関連性がある事柄として

アスペルガーの夫を伴侶に持っている人たちの中に

癌を患っている人が、驚くほど多い

という記事をいくつか目にすることになります。

ちょうど、

健診センターからのマンモに現れた影に基づき、検査をしているところでしたので、

その記事を読みながら、

「やばい!!」

と思いました。

 

結果、癌細胞が出ました。

手術終了。

 

2019年6月15日現在で、ここまできております。

腫瘤の詳細な検査結果を待ち、

これからの治療をどうするか、その待ちとなっています。

 

私が乳癌になってしまった原因は、

夫のことだけでなく、自分自身の体の要因的なことも含め多々あるでしょうが、

やっぱり、

一年前からの彼らとの同居は、発症に大きく関係していると

どうしても思ってしまうのです。

 

彼らとの同居の話は、また後で。